エンゼルス大谷翔平投手(26)の出場機会が激減している。16日(日本時間17日)、ダイヤモンドバックス戦で先発メンバーから外れ、3試合連続の欠場。マドン監督は「1週間後、もしくは10日後に我々が目指すところに向かうためのメンバーだと判断した」と、現時点のベストオーダーを組んだことを明かした。

打撃不振に加え、「DH限定」という状況も出場できない要因の1つだ。マドン監督は複数ポジションを守れる野手を重宝する。大谷が8月下旬に一塁や外野の守備練習を行っていた際には、「DHだけにとどまる必要はない。彼の多様性を見たい」と意図を明かしていた。ただ、現状ではDHのみの出場に限定される。仮に代打で起用しても、守備で必要な選手を用意しなければいけない。限られたベンチ入り選手で柔軟に戦略を立てる同監督にとっては起用しづらい。

近年の極端な守備シフトを積極的に採用した先駆者で、データを重視する。一方で、先を見据えて不振の選手を使い続けることも多い。大谷も8月は21試合にスタメン起用されたが、打率1割台後半に低迷した。マドン監督は「通常シーズンの4月、5月であれば、彼は出続けて乗り越えていくと思うが、今は違う」と話した。開幕して約2カ月。例年なら試合に出続けながら復調を待つことも出来るが、残り10試合でプレーオフ進出へわずかな望みをかける状況では難しい。

実戦感覚から遠のき、限られた出場機会で結果が求められる。厳しい状況に置かれているが、マドン監督は「練習姿勢は素晴らしいし、感覚をつかんでいくと思う」と期待を寄せている。(アナハイム=斎藤庸裕)