レイズが2010年以来、10年ぶり3回目の地区優勝へのマジックを「4」とした。「1番左翼」で出場した筒香嘉智外野手(28)が、同点の8号ソロなど3打数1安打1打点1四球と勝利に貢献した。

前日は今季初の三塁打で全力疾走したが、この日は打った瞬間、着地点を見届けるかのように、ゆっくりと走り始めた。0-1と1点を追う3回無死、フルカウントからの8球目。154キロの真ん中高めの速球を完璧に捉え、無観客の右翼席深部へたたき込んだ。

5回の第3打席には四球で出塁。3番アレザレーナの2ランで勝ち越しのホームを踏んだ。3試合連続となるスタメン1番。前日の試合後は、1番の役割について「四球でも安打でも出塁することが目的」と話したように、4打席で2回出塁。計27球(1打席平均6・8球)を投げさせるなど、持ち前のパワーに粘り強さを兼ね備え、リードオフマンぶりも板に付いてきた。

好調レイズは接戦をものにして4連勝。目指すのは地区優勝だけでなく、ア・リーグの第1シード。キャッシュ監督は「ヨシのビッグな打席だった。残り7試合でもっとやってくれるだろうし、それが我々にとってもプレーオフでプラスになるだろう」と、勝負どころで本領を発揮し始めた筒香の働きに頼もしそうだった。