エンゼルス大谷翔平投手(26)が、世界一の選手への1歩を踏み出した。ホワイトソックス戦に「2番投手」で出場。DHを解除した“リアル二刀流”で、投手では4回2/3を投げで7三振を奪い、2安打5四球で3失点(自責1)。勝利投手の権利目前で捕逸に泣き、追いつかれて降板したが、最速101・1マイル(約162・7キロ)をマークした。打者ではメジャー今季最速の打球速度&自己最長飛距離となる豪快な1発を放ち、3打数1安打1打点。歴史的な一戦で、度肝を抜いた。

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メジャーの歴史に名を刻む大谷の姿は、多くのファンに勇気を与える。エンゼルスタジアムで家族観戦した平秀一さん(38)は「日本人がそういうことを達成できるというのは誇りですし、コロナで大変な中、大谷君がこうやって勇気づけてくれるというのはありがたい」と話した。

コンサルタントの平さんは昨年3月上旬、仙台市から夫人と子供2人を連れて一家で渡米。直後にコロナ禍に見舞われ、「ビジネスでもプライベートでも、かなり厳しい状況が続いて、子供たちも結構苦労していたので」と、米国生活は困難な状況から始まった。それでも「歴史に残る1年をアメリカで過ごすことが出来た」と前を向き、リアル二刀流の目撃者となった歴史的な日に「巡り合えて、すごいことです」と満面の笑みだった。