日本ハム時代の同僚だったレンジャーズ有原航平投手(28)とエンゼルス大谷翔平投手(26)が19日(日本時間20日)、メジャーで初めて対決した。

有原が大谷を2打数無安打と抑え、5回2/3を2安打無失点の好投で今季2勝目(1敗)を挙げた。大谷も安打こそでなかったが、内容には手応え。かつてのチームメートが、メジャーではライバルとしてしのぎを削る。

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15年から3年間、ともに日本ハムの主軸として磨き合った2人が、メジャーの舞台で18・44メートルを隔て向かい合った。昨年末に有原の移籍が決まって以来、互いに「楽しみです」と公言してきた直接対決。結果は一ゴロ併殺と中飛で、無安打に抑えた有原が白星をつかんだが、2人に残ったものは結果だけではなかった。

試合前、有原がブルペンへ向かう際、外野付近でアップ中だった大谷が帽子を取り、互いに笑顔であいさつを交わした。

有原 今日はよろしくみたいな、そんな感じです。

大谷 試合前だからといって、変にピリつくことはないかなと思います。有原さんに限らず、そういう感じかなと思います。

再会のシーンは、米メディアでもほのぼのとした時間として報じられたが、真剣勝負の舞台となれば別だった。初対決は1回無死一塁。マウンド上の有原は、打席の大谷と視線を合わせようとはしなかった。

有原 見ないようにしてましたし、捕手のミットだけに集中していました。

一方の大谷はマウンド上の有原を見つめつつ、特別な思いも感じていた。

大谷 ずっとキャッチボールもしていましたし、先発も一緒に回っていた。前田(健太)さん、ダルビッシュさんの感じとは、全然違うかなとは思います。

2打席凡退に仕留めたものの、有原はあらためて大谷の迫力を肌で感じた。

有原 本当にすごくスイングも速いですし、雰囲気もあるので、何とか抑えられて良かったなというのが今の気持ちです。

第2打席の大飛球を「(本塁打と)思いましたね」と振り返った大谷は、2つの打席を前向きに捉えた。

大谷 ボール、ストライクの判断もしっかりできてました。結果以上に内容はすごく良かったかなと思います。

同地区の宿敵でもあり、今後は投手対打者だけでなく、投げ合いも含め、直接対決は続く。

有原 結果としてアウトに取れたのは良かったのかなと思ってます。

大谷 これから何回も当たる相手。いい感じで球が見えているのは、今後につながると思います。

日本一となった16年から5年後。毎日キャッチボールをしていた2人の好敵手としての戦いが始まった。