パドレスのダルビッシュ有投手(34)が登板した試合が、大波乱の展開となった。

ダルビッシュは8安打6失点と乱調で今季最短の3回で降板。継投した救援左腕ダン・カマレナ投手(28)も打たれ、4回表を終了した時点でナショナルズが8-0とリードし、ワンサイドの試合になるかと思われた。

ところが4回裏、先頭のフェルナンド・タティス内野手(22)が今季28号となるソロ本塁打で反撃ののろしを上げた。遊撃手が前半戦で28本塁打を放つのは史上初となり、本塁打王争いではエンゼルス大谷の32本に次ぎ、ブルージェイズのゲレロ内野手に並ぶメジャー2位タイとなった。

ここから敵のエース右腕シャーザーが制球を乱し、2つの四球と安打で1死満塁とした後、押し出し四球で2点目。さらに2死満塁でカマレナがシャーザーから満塁弾を放つまさかの展開となった。

MLB公式データによると、救援投手が満塁弾を放ったのは、1985年にパイレーツのドン・ロビンソンがカブス戦で放って以来のことだという。しかもカマレナは6月19日にメジャーデビューを果たしたばかりで、その後いったんマイナーに降格し、この日に再昇格してメジャー2試合目の登板。この打席に入る前はメジャーではまだ1打席無安打で、マイナー8年間で本塁打ゼロだった。

パドレスは4回だけで7得点し、ワンサイドから一気に接戦に持ち込んだ。6回に同点に追いつき、ダルビッシュの負けはなくなった。