エンゼルス大谷翔平投手(27)が29日(日本時間30日)、最優秀指名打者(DH)に贈られる「エドガー・マルティネス賞」に輝いた。1973年にスタートした同賞で、エ軍選手、日本選手でも初の受賞者となった。イチロー外野手ともプレーし、マリナーズが誇るレジェンドの名前が入るエドガー・マルティネス賞とは?

同賞は、ア・リーグがDH制を導入した1973年にスタート。DHで年間100打数以上の選手が対象で、担当記者、放送関係者、球団広報担当者の投票で決まる。「年間最優秀指名打者」のタイトル名だったが、2004年9月、同賞に当時最多の5度輝き、同年限りで引退する名DHに敬意を表し、バド・セリグ・コミッショナーが「エドガー・マルティネス賞」と名称を変更した。

エドガー・マルティネスはマリナーズ一筋で18年プレー。公式戦2055試合出場で1403試合がDH出場だった。通算2247安打で打率3割1分2厘、309本塁打、1261打点。首位打者2回、打点王1回、オールスター出場7回。人格者として奉仕活動にも熱心で、2004年にはロベルト・クレメンテ賞にも輝いた。2019年にはケン・グリフィー・ジュニア外野手以来、マ軍では2人目の殿堂入りを果たした。

同賞の歴代最多受賞は、デービッド・オルティス(レッドソックス)の8回。5回のマルティネスが2位で続く。昨年はコロナ禍の特例ルールにより、ナ・リーグもDH制で行われため、打点と本塁打でリーグ2冠にも輝いたマルセロ・オスナ(ブレーブス)がナ・リーグ勢で初受賞した。