MLBと選手会の労使交渉が難航し3月31日の開幕が予定通り開催されない危機に直面する中、ロブ・マンフレッド・コミッショナー(63)への批判が高まっている。

ロサンゼルス・タイムズ電子版は26日付で「マンフレッドはつい数週間前、MLBの球団経営よりも株式投資の方が安全で利益率が高いと発言した」と指摘し、「しかしブレーブスは昨季、記録的な収益を上げているではないか」と同コミッショナーの詭弁(きべん)を批判した。

ブレーブスの親会社リバティーメディアが26日に昨年の球団収益を発表しているのだが、それが球団史上最高額の5億6800万ドル(約625億円)で純利益1億400万ドル(約114億円)だった。MLB30球団の中でブレーブスとブルージェイズのみが上場企業で収益公開が義務付けられているため明らかになったことだが、他の28球団の収益は不透明で、これまで経営側は「球団はもうからない」と言い続けてきた。昨季世界一に輝いたブレーブスの大幅増益で、それがウソだと明らかになったというわけだ。

ジ・アスレチックのケン・ローゼンタール記者は「マンフレッドは自分が交渉のプロであり実質的なノーベル平和賞の候補であるかのように振る舞っているが、労使交渉は行き詰まっている」と皮肉たっぷりの記事を掲載。「彼の仕事は我々が思っている以上に難しいのかもしれない。しかし彼にはオーナー陣、野球界を良い方向に導く責任がある」と論じた。

MLBは、3月31日に予定通り開幕するには、2月28日までの合意が必要としている。交渉は27日に7日連続で行われ、交渉は28日朝に引き続き行われる予定だ。