MLBは9日(日本時間10日)、難航する選手会との労使交渉が合意に至らず、開幕を4月14日(同15日)まで再延期すると発表した。

MLB側は選手会に、国際ドラフト導入に関して3つの選択肢を提示したが、選手会はそのすべてを拒否したという。国際ドラフトは中南米出身の若い選手の契約に大きな影響を及ぼし、ドミニカ共和国出身のフェルナンド・タティス内野手(23=パドレス)、同国出身で今年1月に殿堂入りした元指名打者のデービッド・オルティス氏(46=元レッドソックス)らが強く反対の異を唱えている。

だがオーナー側は導入を主張。労使交渉はぜいたく税や最低年俸などの他の争点で大きな歩み寄りを見せているが、国際ドラフト導入を巡って対立し、膠着(こうちゃく)状態となっている。

マンフレッド・コミッショナーは「もう2カードの試合をさらに日程から外さなければならない。野球に、関係者、そして熱心なファンに大きな影響を及ぼす状況となり、悲しんでいる」と文書で声明を発表した。

労使交渉は3月1日(同2日)に決裂した直後、31日(同4月1日)に予定されていた開幕から2カード分の中止が発表されていた。これで全30球団は当初予定から4カード分が中止に追い込まれる可能性がある。