走塁でユニホームを泥だらけにしたエンゼルス大谷翔平投手(27)の快投が続いた。今季初勝利を目指し「1番投手」で3度目の登板。6回1死でカストロに中前打を許すまで、打者16人をパーフェクト投球。初安打を許したこの回も無失点で乗り切り、6回81球を投げ1安打、自己最多タイの12奪三振で無失点。勝利投手の権利を持って降板した。

初回、先頭のペーニャはスライダー、続くブラントリーを低め直球で空振り三振に仕留めると、ブレグマンも左飛で抜群の立ち上がり。2回にもアルバレスからスプリットで三振、さらに3回から4回にかけては6者連続三振と圧倒。この日は直球、スプリットに加え、曲がりの大きいスライダー、カーブが切れた。

先攻だった初回の攻撃では珍事も起こった。先頭の第1打席に四球で出塁すると、相手右腕オドリッジの乱調もあってエンゼルス打線は初回から打者一巡の猛攻。1回2死満塁で再び大谷に打席がまわり、マウンドに上がる前に2打席をこなした。先発投手が登板前に2打席をこなしたのは、1906年以降ではメジャー史上初めての出来事。その2打席目は左越えへ2点適時二塁打を放ち、自らを援護。6回にはセーフティーバントでも出塁した。降板し「1番DH」に変わった8回にも打席に立ち、左飛だった。