MLBは23日(日本時間24日)、ヤンキースのジョシュ・ドナルドソン内野手(36)が、ホワイトソックスのティム・アンダーソン内野手(28)に対し不適切な発言をしたとして、1試合の出場停止と罰金処分を科したと発表した。

ドナルドソンは異議申し立てを行ったため、最終決定まで適用されない。

ドナルドソンは21日の試合中に、アンダーソンのことを「ジャッキー」と複数回呼びかけた。ジャッキー・ロビンソンは黒人初のメジャーリーガーであり、アンダーソンら黒人選手にとっては敬愛する存在。その偉大な選手の名前をちゃかすように呼んだため、アンダーソンは「無礼な行為だった」と激怒。ホワイトソックスのラルーサ監督も「差別的なコメントをした。それがすべてだ」と批判した。

ドナルドソン自身は「差別的な考えは一切なかった。ジョークのつもりだった。2019年にアンダーソンが自分のことを現代のロビンソンだと言ったので、以前からそう呼んでいた」と釈明していた。

MLBの競技運営を担当しているマイケル・ヒル氏は、出場停止処分となった経緯について「MLBはこの一件に関わった人物の個別の聞き取り調査を終了した。アンダーソンに対するドナルドソンの発言は、本人の意図にかかわらず敬意を欠き、誤った選択だった」と説明した。

なお、ドナルドソンは23日のオリオールズ戦前に新型コロナウイルス関連で負傷者リスト入りしている。