昨季のMVP対決に明暗が分かれた。エンゼルス大谷翔平投手(27)が3日(日本時間4日)、フィリーズ戦に「2番DH」で出場し、2三振を含む3打数無安打に終わった。

敵地シチズンズ・バンク・パークはメジャー5年目で初見参。昨年オフに満票でア・リーグMVPを獲得した二刀流に、第1打席は地元ファンから拍手が送られたが、見逃し三振に倒れた。その後も見せ場なく、完封負けの打線とともに沈黙した。

一方で、昨季ナ・リーグMVPのハーパーは2打席連続アーチを含む4打数2安打4打点。5月中旬に右肘の内側側副靱帯(じんたい)に小さな損傷が発覚し、状態を見極めながらDHで出場が続く中、メジャーを代表するスラッガーの実力を発揮した。同じ左の長距離打者・大谷とはチームとして初対戦で「彼はスーパースター。素晴らしい選手で、見るのがすごく楽しい。彼がやっていることは非常に印象的で、笑顔にさせてくれる。多くの人が、出来ることではないからね」とうれしそうに語った。

両リーグMVP同士の初対決はハーパーに軍配。「楽しんだよ。誰であろうと、僕は皆が成功して欲しいと思っている。野球がより面白く、素晴らしいものになる」と、今後の野球界発展に期待を寄せた。(フィラデルフィア=斎藤庸裕)