エンゼルス大谷翔平投手(28)がマリナーズ戦で今季初の1試合4三振を喫するも、チームは3試合ぶりに勝利した。

「2番DH」で出場し、昨季サイ・ヤング賞に輝いた初対戦の先発左腕ロビー・レイ(30)に苦しめられた。外角に鋭くそれるスライダーにてこずり、たびたび体勢を崩されながら6回まで3打席連続の空振り三振。「速球とスライダーのコンビネーションは、これが自分の投球。原点回帰し、集中していた」と言うレイの自信のパフォーマンスに、最後まで修正できなかった。

8回には三塁への内野安打を記録したが、延長10回には4番手右腕セワルドにも空振り三振を喫し5打数1安打、4三振だった。

それでもチームは、二塁走者を置いて始めるタイブレーク制の延長10回に犠打と犠飛で渋く1点を奪い逃げ切り。前日4日のアスレチックス戦では大谷が23、24号のマルチ本塁打を放ち、チームで計7本塁打しても1点差で敗戦したが、この日は大谷が4三振、1番ウォードも3三振だったが勝利した。ネビン監督代行は「延長でバントが決まったのが大きかった。7本塁打でも負けるし、上位2人が7三振でも勝つ。これも野球だ」と振り返った。

試合後のクラブハウスには3試合ぶりに明るい音楽が流れ、大谷も明るい表情。翌6日(同7日)のダブルヘッダーに、もう気持ちは切り替えている様子だった。【水次祥子】