パイレーツのデビッド・ベドナー投手が、ファウルボールを巡ってトラブルが発生していた幼い兄弟を笑顔にする粋な計らいを見せた。MLB公式サイトが伝えている。

トラブルが発生したのは、パイレーツが26日にレッズと対戦した際、初回にブライアン・レイノルズ中堅手がファウルボールを放った時のこと。スタンドに飛んだボールをある家族の父親がキャッチすると、両親と観戦に来ていたウェスリーくんが席を立って父親のところへ行き、満面の笑みでボールをゲット。だが、当然ながらボールは1つしかなく、父親の横の席にいたウィリアムくんは「僕のボールだったのに」と泣き出してしまった。

父親に慰められても泣き止まないウィリアムくんを見てウェスリーくんはボールを父親に返し、最終的にボールはウィリアムくんの手に渡ったが、ふたりの顔に笑顔はなく、なんとも気まずい雰囲気に。その一部始終が映像で流れていた。

ベドナーはこの日登板がなかったが、雨で試合が一時中断となった際にリポーターが2つのボールを持っていき、サインを依頼。そして、そのリポーターがそれをスタンドに届けに行くと、2人は歓声を上げて大喜びした。ウェスリーくんはサインボールが欲しくて球場に来たと明かし、「誰の?」と尋ねられると、「デービッド・ベドナーの」と答えて満足げ。ウィリアムくんも興奮したように体をゆすり、笑顔を見せた。

ベドナーは「中継でふたりの様子を見たけど、すごく面白かったし、クールだった」とコメント。「僕も昔はああいう少年だったし、ふたりがどれだけ喜んでいるのかを見れてよかったよ」と話していた。

なお、パイレーツのジャック・スウィンスキー左翼手もボールをプレゼントしており、兄弟は仲良くボールを2つずつ手に入れる形となった。