大リーグでも規定投球回到達者は減少傾向にある。

先発投手にとって、故障なく1年間ローテーションを守り抜いた証し。80年頃までエース級なら300回以上、00年以降も200回以上を求められてきた。11年には両リーグ計93人がクリアし、うち200回以上が39人。つまり、1チーム平均で先発3本柱は規定投球回をクリアし、エースは200回以上を投げていた。

ただ最近は、エンゼルスのように6人ローテーションで臨むチームの出現や、球速アップの反動による故障も増えたことで、シーズンを完走できる先発投手が減った。その結果、規定投球回へのハードルも上がった。17年から顕著に減り始め、コロナ禍も影響。60試合の短縮シーズン翌年で調整不足もあった昨季はわずか39人。うち200回以上は4人にまで激減した。

今季の到達者は大谷を含め45人。昨季より微増した一方で、到達者0はツインズ、タイガース、ロイヤルズ、ナショナルズ、カブス、レッズ、パイレーツの7球団あり、いずれもプレーオフ進出を逃した。エ軍の到達者は大谷だけだった。