5回を終えた時点で1-8と、この日最大の7点差をつけられていたマリナーズが、ポストシーズンの歴史に残る大逆転勝利を収めた。敵地で7点差を覆して勝利したのはマリナーズが史上初。

MLB公式ウェブサイトによると、ポストシーズンに少なくとも6点差をつけられた試合を逆転で勝利した例は過去に4つしかなかった。

史上最大の点差は8点で、1929年のワールドシリーズ第4戦、アスレチックス(当時フィラデルフィア)がホームのシャイブ・パークでカブスに10-8で勝利した試合で記録。アスレチックスはこのシリーズを制し、王座に就いた。

7点差を覆したのは、今回のマリナーズを入れて2例目。過去には2008年ア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦、レッドソックスがホームのフェンウェイパークでレイズに8-7の勝利を収めた。

○…フィリーズは11年ぶりにポストシーズンに進出し、カージナルスに敵地で2連勝して地区シリーズ進出を決めた。先発右腕ノラが6回2/3を4安打無失点と好投。第1戦では右腕ウィーラーが6回1/3を無失点に抑えており、第1、2戦とも先発が6回以上を投げた史上5番目のチームとなった。2回に先制ソロを放った4番ハーパーは「相手も優れたチーム。勝ち進めて興奮している」と喜んだ。

○…ガーディアンズはレイズを2連勝で下し、4年ぶりの地区シリーズ進出を決めた。試合は0-0のまま延長15回までもつれ、最後は新人ゴンザレスが2死無走者でサヨナラ弾を放った。両チームが無得点のまま延長14回を超えたのはポストシーズン史上初で、試合時間は4時間57分にも及んだ。フランコナ監督は「とにかくプレーし続けた。みんなよく頑張ってくれた」と選手をねぎらった。