アストロズのサイン盗みに大きく関与したとして、一時は米大リーグ機構(MLB)から職務停止処分を受けたアレックス・コーラ氏。現在レッドソックスの指揮官を務める同氏が、スキャンダル発覚より以前から「俺たちがあのワールドシリーズ(WS)を盗んだ」と酒の席で豪語していたとの話が浮上した。レッドソックスの地元紙ボストン・ヘラルドが伝えている。

アストロズは2017年のワールドシリーズで電子機器などを使って組織的なサイン盗みを行っていたが、その主導的な役割を担っていたのが当時ベンチコーチを務めていたコーラ氏。ボストン・ヘラルドの元記者であるエバン・ドレリッチ氏が執筆し、14日に発売予定の書籍「Winning Fixes Everything」によると、コーラ氏は18年のレッドソックス指揮官に就任した時点で「17年のサイン盗みについて、折に触れて自慢していた」という。

記事では、レッドソックスのある関係者の話として、コーラ氏が「特に酒を飲み始めると」、「俺たちがあのワールドシリーズを盗んだんだ」と言っていた、との内容が同書に記されていると伝えている。なお、この件についてコーラ氏に問い合わせたところ、同氏はコメントを避けたとのこと。

コーラ氏は2019年にこのスキャンダルが明らかになると、翌年にレッドソックスの監督を解任され、MLBからも職務停止を命じられた。だが、処分が明けた20年11月にレッドソックスの指揮官に復帰した。