阪神からアスレチックスに移籍した藤浪晋太郎投手(28)が6日、古巣の2軍球団施設で渡米前の自主トレを打ち上げた。

鳴尾浜球場でブルペン投球締め。「キャンプでしっかり投げられる状態にしようとやってきた。もう大丈夫かなと思います」。納得の仕上げで今日7日に離日する。

最後の練習場所に選んだのはもちろん、思い出深い鳴尾浜だった。プロ1年目の13年に虎風荘入寮。ここ数年は絶不調からはい上がろうとあがき続けた地でもある。「梅野さんとか岩貞さんとか岩崎さんとか、ちょっと上の世代ですけど、よく遊びに行った。寮の部屋で先輩らとゲームしたなとか、そんな思い出があります」。虎で過ごした10年間の記憶を大切に胸にしまい、太平洋を渡る。

古巣阪神はポスティング制度を認めてくれたどころか、渡米前日までの球団施設使用も快諾してくれた。「これ以上ないぐらい、いろんなことをしていただいた。本当に感謝しています。いい状態でアメリカへ飛べそう。本当にタイガースのおかげです」。バッテリー組のアリゾナキャンプ初日は現地時間15日。先発ローテの上位候補に浮上する中、まずは開幕ローテの座をガッチリ奪いにいく。【佐井陽介】