WBC米国代表で三塁コーチを務めたディノ・イブル氏(57)が、侍ジャパン優勝の瞬間で見た景色を語った。

21日(日本時間22日)の決勝戦は、大谷とトラウト主将のエンゼルス同僚による、夢の対決で幕を閉じた。「野球のフィールド上にいて、今までで一番大きな歓声だった。身震いした。全員が立ち上がって、これぞ、世界最高の選手たちが対決するWBCなんだ、と。本当に特別だった」。MLBのコーチ歴15年以上でも、過去最高の瞬間だったという。

現在はドジャースで三塁コーチを務めるが、大谷のメジャー1年目はエ軍に所属していた。決勝前には大谷と握手。5年前と比べ、「とても自信があるように見える。相手が誰であろうと、恐れていない。コーチの視点ではそんな風に見える」と、変化を指摘した。

日米決戦の最後のシーンは、トラウトを空振り三振に仕留めた大谷がグラブを投げ、帽子を放り投げた。三塁側から見ていたイブル氏は「彼がどう感じたかは分からないけど、大舞台で、最高の選手から三振を奪って、日本のために、母国のために成し遂げることができたんだ、と。そんな感じだった」と、フィールド上の臨場感を振り返った。【斎藤庸裕】