【サンディエゴ(米カリフォルニア州)3日(日本時間4日)=斎藤庸裕】エンゼルスを再び、アクシデントが襲った。マイク・トラウト外野手(31)が、8回の第5打席でスイングをした際に左手首を痛め、途中交代した。大谷翔平投手(28)とともに主軸でチームを引っ張り、オールスターの外野手部門でもファン投票で選出。先発メンバーで出場予定だった。今季は大きな故障なく、順調にチームを引っ張ってきたリーダーに離脱の危機が訪れた。打線で前後を打つ、大谷への影響も必至だ。
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試合後のクラブハウスで、トラウトは落ち込んでいた。テーピングは巻かれていなかったものの、左手首は固定され、動かしにくい様子。着替えを終え、ため息交じりに言葉を絞り出した。「戻ってきた結果で異常がないと願いたいが、感じはよくない。ただの手首の捻挫と祈るしかない」。今後はエックス線検査の結果次第で方針が決まる見込みだが、明るく前向きなトラウトが、がっくり肩を落としていた。状態の悪さを察知しているようだった。
8回無死の第5打席、右腕マルティネスのカーブをスイングし、ファウルとなった直後だった。左手首を痛め、打席に戻ることが出来なかった。「すごく違和感があった。うまく表現できないが、今までに感じたことのない痛みだった」。続く打者の大谷も心配そうに、ベンチ裏に下がるトラウトを見つめていた。
うつむき、沈痛な面持ちが物語る深刻さ。リーダーの離脱となれば、チームにとって大打撃となる。打線に大きな穴があくだけでなく、大谷への攻め方にも影響は避けられない。21年は5月中旬に右ふくらはぎを痛め、残りのシーズンを欠場。チームは下降線をたどった。同時に強打者トラウトの不在で、シーズン終盤では前後の打順でコンビを組んでいた大谷に対する四球攻めが目立ち、ホームラン王を逆転で逃す一因となっていた。
ここ数年は休養日を定期的に設け、故障を予防。今季は順調に駆け抜けていただけに、思わぬ事態にショックは隠せなかった。
6月は絶好調の大谷とともに、チームも貯金を増やしたが、内野手を中心に故障者が続出。直近では中軸のドゥルーリーが左肩痛で負傷者リスト(IL)に入った。この日は14安打を放ちながら、14残塁で3得点。投手陣も崩れ、大敗した。ネビン監督は「残塁が多く、必要な時に1本が出なかった」と厳しい表情で振り返った。パドレス3連戦の2戦目は大谷が登板予定で、週末のドジャース戦を含め前半戦は残り4試合。トラウタニの解体危機はプレーオフ争いにも、独走する大谷の本塁打王のタイトル獲得にも直結する。試練が訪れている。
◆21年のトラウト離脱時 トラウトは21年に右ふくらはぎを負傷し、5月18日から閉幕まで離脱した。この年の大谷は5月17日まで打席に立った38試合で8四球(敬遠0)だったが、トラウトが欠場した同18日以降の117試合では88四球(20敬遠)。1試合あたりの四球は約0・2個→約0・8個と4倍に増え、勝負を避けられる場面が目立った。



