エンゼルス大谷翔平投手(29)を特集したテレビ朝日系「タモリステーション」の中で世界の本塁打キング、ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(83)が出演し、今季のアメリカン・リーグ1位となる44本塁打を放った大谷の打撃フォームを解説した。

868本塁打を記録した王会長の1本足打法と、大谷のノーステップ打法は見た目は違えど、哲学は一緒だという。

「大谷くんはノーステップなんですけど、早めにステップしているんですよ。それで(ボールを)待っている。その待っている感じが良いバッターにはあること。打てない人は待っている時間がない。大谷くんは待っている時間を長くつくっている」

1本足打法もノーステップ打法もボールを待つ早めの準備という点で共通する。「彼は僕みたいに足は上げてませんけど意識は早めに振り出せる準備をしている。160キロ近い高めの球も打つし、緩く抜かれた球も打つ。早めに準備しているから彼はそれが出来ている」と語った。

大谷はスイング中、頭の位置が全く動かないといい「打ちに行くステップをするまでは動いても良い。ところがバットを振りかかったら(頭から足まで)1本の軸がぶれてはダメ。彼はそれができている」と説明した。

さらにボールを飛ばそうという意識ではなく「バットの芯とボールの芯を当てることを意識したらボールは勝手に飛んでいく。飛ばすんじゃないんですよ。ホームランを打つということの前に芯で打つことを意識した練習をしていけば、率もホームランも増えていく」とホームランバッターの真理を説いた。