日本ハムからポスティング制度を利用して米移籍を目指としていた上沢直之投手(29)が交渉期限の11日午後5時(同12日午前7時)までに、レイズとマイナー契約で合意した。球団が発表した。春季キャンプには招待選手として参加し、メジャー昇格を目指すことになった。

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過去にポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指した選手が、マイナー契約を結んだ例は少ない。

中村紀洋(当時オリックス)は05年1月下旬に申請し、ドジャースが落札。同2月3日にマイナー契約を結んだ。オープン戦では打率2割9分5厘、3本塁打、8打点と結果を残したが、開幕目前にマイナー落ちした。だが開幕直後の4月10日に故障者リスト入りした選手に代わり、メジャー昇格。39打数5安打で打率1割2分8厘、0本塁打、3打点と打撃でアピールできずに5月初旬に再びマイナーへ。3Aでは22本塁打を放ったが、メジャー再昇格はかなわなかった。

大谷翔平(当時日本ハム)もマイナー契約で海を渡った。17年オフにポスティングシステムを申請。MLBの労使協定により、25歳未満でプロ6年未満であるため年俸が抑えられ、かつマイナー契約しか締結できない「25歳ルール」の壁があったが、メジャー挑戦の思いが上回った。エンゼルスとマイナー契約を結び、春季キャンプは招待選手として参加。開幕前にメジャー契約を勝ち取った。