ブルージェイズ菊池雄星投手(32)が、地元の球児たちにビッグなプレゼントを贈る。高校時代を過ごした岩手県花巻市に子どもから大人まで誰もが使える最先端機器を備えた屋内野球施設を建設中で、今年11月に完成予定だという。

専用サイトも開設し、施設名は「King of the Hill(キング・オブ・ザ・ヒル)」。ヒル(マウンド)の王という意味で、メジャーではエースに対する敬称として使われる。岩手からそんな選手が誕生してほしいとの思いを込めた。

施設内にはブルペンと打撃レーンが2つずつあり、ウエートトレーニング場も備える。投球の軌道や回転数を計測する機器や動作解析カメラなど最新設備を設置し、専門スタッフとトレーナーによる指導も受けられる。オフシーズンには菊池も練習拠点として使い、可能な限り練習を公開する意向。野球関連の展示エリアや地域交流のスペースも設け、子どもたちが集い、夢を膨らませられる場となる。

菊池は同サイトのビデオメッセージで「岩手に恩返しをしたかった。プロやメジャーを目指してトレーニングする場所になったら」とコメント。代理人を通じたメッセージでは「岩手には才能あふれる選手が多い。僕にできるなら、皆も絶対にできる。限界をぶっ壊し、自らの可能性に出合ってほしい」と語った。

19年に西武からマリナーズに移籍した菊池は、メジャー5年目の昨季は11勝6敗で自身初となる2ケタ勝利をマークし、防御率も自己ベストの3・86をマーク。6年目になる今季はさらなる飛躍を目指し、すでにフロリダ州のキャンプ地入り。最近になってX(旧ツイッター)のアカウントを開設し、日常の出来事なども投稿している。