【グレンデール(米アリゾナ州)10日(日本時間11日)=四竈衛】DeNAからFAとなっているトレバー・バウアー投手(33)が、トラベリング・チーム「アジアン・ブリーズ」の一員として、ドジャース傘下マイナーとの練習試合に登板。3回2安打無失点1四球4奪三振と好投し、最速98・9マイル(約159・2キロ)をマークするなど、健在ぶりを披露した。

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20年サイ・ヤング賞右腕の刀は、さび付くどころか、研ぎ澄まされていた。昨年8月以来、約半年ぶりの実戦も、ブランクを感じさせないプレートさばきだった。1回1死満塁のピンチは空振り三振。さらに最速159キロの速球で二ゴロに打ち取った。2回は3者凡退。急造コンビの捕手とはサインが合わず、3回途中からは自ら球種を伝える“予告投球”で3者凡退に仕留めるなど貫禄十分だった。「野球ができてナイスな1日だった。来てくれたファンに感謝したいね」と、笑顔で今年初の実戦登板を振りかえった。

1回に、いきなり時速159キロを計測した。「99(マイル)が出るとは思わなかった。アドレナリンが出るとは思わなかったし、ジョークを言い合っていい時間だった。みんなは忘れているだろうが、前にメジャーで投げていた時よりも今は強く投げられる。次は100マイルを狙うよ」と、改めて21年以来3年ぶりとなるメジャー復帰への思いを口にした。4三振すべてを、米球界では投げていなかった90マイル(約144キロ)前後の新球フォークで奪うなど、33歳にして進化した側面もアピールした。

一方で、今後については再登板の可能性を含めて未定。バウアー自身は「トレーニングを継続して、ユーチューブに(練習動画を)出してチャンスを探す」と、可能性がある限り、新天地を探り続ける。「メジャー球団と契約する機会があるなら最低年俸でいい。お金の問題じゃない」と、メジャーへのこだわりを口にした上で「将来のことは分からない。現時点で何のプランもないし、すべて僕がコントロールできることではないから」。絞り込んだ体で、半ば達観したかのように笑った。