昨年3月のWBCで右膝を負傷したメッツの守護神エドウィン・ディアス(29)が、マーリンズ戦で約1年ぶりに実戦復帰し、1回を3者連続三振に仕留める圧巻の投球を披露した。

5回、自身のトレードマークとなっている登場曲「Narco」のトランペットが鳴り響くと、観客が総立ちになって歓迎。マウンドに上がったディアスは、まず先頭の6番サンチェスをフルカウントからスライダーで空振り三振。続くガルシアもスライダーで空振り三振に仕留め、最後はバーティーを再びスライダーで空振り三振に切り、盛大なスタンディングオベーションを受けた。最速98・0マイル(約157・7キロ)、球数は14球だった。

ディアスはマリナーズ時代の18年にリーグ最多57セーブを記録し、19年にメッツに移籍した後もメジャー屈指の抑えとして躍動。22年は61試合で3勝1敗32セーブ、防御率1・31をマークした。

しかしプエルトリコ代表として出場した昨年のWBCで悲劇が起こった。ドミニカ共和国戦の9回に登板し、3者連続三振に仕留め準々決勝進出を決めたが、試合終了直後のセレブレーション中に転倒して負傷。号泣する弟アレクシスらに見守られながら車いすでグラウンドを後にし、後に右膝膝蓋腱(しつがいけん)の断裂で全治8カ月と診断された。今季が5年契約の2年目となる。