策士の挑発に乗ってはいけない。レッドソックスのボビー・バレンタイン新監督(61)が14日、ヤンキースと契約合意した黒田博樹投手(36)ら新戦力について、恐れるに足らずとばかり「口撃」した。本拠地ボストンで行われた慈善イベントに出席し、弱点の先発補強に成功した宿敵の話題を振られて不敵に笑った。

 「(4番手と5番手が)コロンとガルシアの去年よりいいんじゃないの。でも、おそらくだよ。そう見えるだけで、おれはよく知らない」と冷めた反応。新戦力コンビについては、さらに挑発の色合いを強めた。ロッテ監督時代、交流戦で3戦し1勝1敗だった黒田への社交辞令は「いい投手」だけ。争奪戦で断られた意趣返しなのか、「1歳年を取り、(打者のいい)ア・リーグで投げる。投手天国(ドジャースタジアム)から投手天国じゃない球場(ヤンキースタジアム)で投げてどうだろうか」と活躍に懐疑的だった。

 マリナーズからトレード移籍のピネダも「前半戦はすごかったが、後半はまあまあ。そんな調子だから放出されたんだろう」とバッサリ。当の自軍先発陣こそ松坂、ラッキーが開幕絶望と安泰ではないが、「決まっているのは半分。ただキャンプ、シーズンが進めば解決する。いいチームだよ」とボビー節はどこまでも前向きだった。