オリックスのドラフト1位指名候補に、仙台育英・平沢大河内野手(3年)が急浮上していることが27日、分かった。二遊間を守れる内野手は、投手とともに補強の重要ポイント。昨年までは3年連続で大学、社会人の投手を1位指名してきた。今年も即戦力投手を指名する可能性はあるが、平沢を強打の遊撃手として徹底マークしている。

 平沢はこの日の国体初戦、広島新庄戦で4打数2安打。8回に勝ち越しのお膳立てとなる中前打を放ったが、オリックスはスカウト4人態勢で視察。ある球団幹部は「すごくスケールが大きい。近い将来、活躍する姿をイメージできる」と絶賛。高校生=育成の枠にとらわれない、即戦力に近い存在と見ているようだ。

 今夏の甲子園で3本塁打。その後のU18ワールドカップでも日本代表として活躍した。そんな木製バットへの対応力、プロでも遊撃を守れる守備力もスカウト陣は高く評価している。

 阪神など複数球団が上位候補としてリストアップしている中、オリックスは競合も視野に入れる。来季監督は福良監督代行の昇格が有力視されるが、監督の決定後に、1位指名の方針も固めるとみられる。

 ◆平沢大河(ひらさわ・たいが)1997年(平9)12月24日、宮城県多賀城市生まれ。城南小1年からリトルリーグで内野手として野球を始め高崎中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では1年春からベンチ入りし、秋からレギュラー。昨秋の明治神宮大会決勝で本塁打を放ち優勝に貢献。今夏の甲子園で3本塁打。176センチ、76キロ。右投げ左打ち。