ロッテに“成り上がり”候補が現れた。ドラフト5位の有吉優樹投手(25=九州三菱自動車)が新人で唯一、3日連続ブルペン入り。ノーワインドアップから、右打者の外角低めをひたすら狙った。60球を投げたが、球審がついた状態で直球を52球。逆球は最初の1球だけ。41球でストライクをコールされた。ストライク率約79%。5球に4球と高い割合だ。「社会人よりも低めをしっかり取ってもらえる。気持ち良かったです」と笑顔で振り返った。

 見守った日刊スポーツ評論家の三浦大輔氏(43)は「バランス良く投げている。だいたいベルト付近に集まっていた。打者が立ち、実戦で、どうなるかだね」と評価した。現役生活25年。制球でならした先輩右腕の言葉に、有吉は喜んだ。先月のNPB新人研修で講師に立った三浦氏の言葉を胸に刻む。「三浦さんは低めを生命線にしたと。僕も低めにまとまるのは特長。自分の信念を見つけて、三浦さんのように成り上がりたいです」と、ドラフト6位からエースとなった同氏の姿を目標にしている。

 「制球が安定している。意外と面白い」と、伊東監督の目にも留まった。順調なら、17、18日の紅白戦で実戦デビューする。成り上がる。【古川真弥】

 ◆有吉優樹(ありよし・ゆうき)1991年(平3)3月12日生まれ、千葉・大網白里市出身。東金、東京情報大と地元千葉でプレーを続け、社会人で九州三菱自動車に。昨年、西部ガスの補強選手として都市対抗出場。会社では車のセールス業務に従事した。最速149キロ。179センチ、87キロ。右投げ右打ち。