中日は前日の引き分けをはさみ、開幕から5連敗になった。連日の延長戦は11回に勝ち越されて決着した。監督就任以来、まだ1勝もできていない森繁和監督(62)は「グチにはしないよ。負けているといつも同じになっちゃう。あまり言っても仕方ない」と、うめいた。

 「塁上はにぎわすけど、そのあとの1本が出ない」。お決まりのせりふを吐き出した。敗因は拙攻に尽きる。2回から6回まで、毎回得点圏に走者を送ってもスコアボードに「0」が並んだ。とくに6回は無死満塁の大チャンス。1死後、代打藤井の二遊間を抜けると思われた痛烈な打球を菊池に阻まれ、併殺にされた。大瀬良を何度も追い詰めながら、あと1本が出せなかった。9回に追いつく粘りは見せたが、延長11回に力尽きた。その裏、1死一、二塁のチャンスも、9回の土壇場でそろって適時打を放っていたゲレーロとビシエドが倒れた。

 7日のDeNA戦(ナゴヤドーム)に敗れれば開幕6連敗になり、80年の球団記録に並ぶ。開幕投手を務めた大野に、不名誉記録の阻止が託される。【柏原誠】