今春は6試合に登板し、7回を投げて2失点。4月9日の東北大2回戦でデビューすると、同23日の宮城教育大2回戦で初勝利を挙げた。チームは9試合すべてが継投策で、仙台大戦に小野がマウンドに立つ可能性は高い。中継ぎ、抑えと短いイニングで右肩への負担は少ない。連投も利く。

 13年夏の甲子園。初出場した弘前学院聖愛は選手全員がりんご畑が広がる津軽出身だった。「りんごっ子」の愛称でファンを沸かせ、小野は2勝してベスト16強入りした。今春のリーグ戦を制すれば全日本大学選手権に出場。東北福祉大でも全国舞台への道が開ける。「全国のマウンドに立てるよう、結果を求められていると思う」と言った。

 青森・つがる市の実家からは時々、りんごジュースが届く。東北福祉大の寮で「飲んでいます」と笑った。郷土愛を忘れず、りんごの色のように真っ赤に燃えて、投げられる喜びを歓喜に変える。【久野朗】

 ◆小野憲生(おの・けんせい)1995年(平7)4月20日、青森県つがる市生まれ。小学3年から野球を始め、森田中まで主に捕手。弘前学院聖愛1年夏に、打撃投手を務めて好投したことから投手に転向。1年秋からレギュラー。3年夏の甲子園では16強入り。初出場で1大会2勝は青森県勢史上初。182センチ、72キロ。右投げ右打ち。家族は両親、弟と妹。