あす7日に「日本生命セ・パ交流戦」日本ハム戦(札幌ドーム)に先発予定の広島大瀬良大地投手(25)が5日、札幌市内の屋内施設で行われた投手練習に参加した。両足をつって降板した前回5月31日西武戦を反省。同じ失敗はもう繰り返さない。トレーナーとも相談し、長風呂禁止、コーヒー禁止、運動量を落とす、ほうれん草を食べるなどあらゆる手を尽くした。あとは結果で応えるだけだ。

 やれることはやった。ブルペンで投げたピュッと伸びるボールに、大瀬良の思いがこもっていた。56球を投じて大粒の汗を拭くと、悔しい思いをした前回登板からの修正点を語った。5月31日の西武戦。3回に足がつった。テーピングでガチガチに固めて、何とか5回まで投げたが、緒方監督からは「コメントすることはない」と突き放されていた。

 大瀬良 自分のルーティンのなかで変えられそうなところは変えてきました。食事とか練習の量とか。だから、きっと大丈夫です。

 足がつるアクシデントは初めてではなかった。もともと人一倍の汗っかき。水分や塩分は「誰よりもとっている」という自負もある。だが、同じ失敗を繰り返してしまった。悔しくて、追究した。トレーナーと相談し、思い切って変えられるところを変えた。栄養バランスは悪くなかった。行き着いたのが「ミネラル」だった。そのことを考え続けた1週間だった。

 大瀬良 ナッツを多めにとったり、サプリで補給したり。鉄分がいいと聞いたので、ほうれん草も多めに食べました。コーヒーも飲んでいたけど、鉄分の吸収によくないので控えています。あとは…。

 まだまだ出てくる。好きな風呂も、ミネラルが体外に出ると聞いて控えた。パフォーマンスが落ちない程度に、運動量も落とした。7日の試合当日も、ブルペン前のランニングをウオーキングに変える予定という。すべては先発のマウンドに向けて整えてきた。

 札幌ドームのマウンドに立つのは日本シリーズで大谷に決勝打を浴びて敗戦投手になって以来。「悔しい気持ちはある。でも、あれがあったから今があると思えるようにしたい」。求めるのは結果だけ。北の大地で、新たな大瀬良大地を見せつける。【池本泰尚】