ソフトバンクが柳田悠岐外野手(28)の4試合連続となる決勝打で、首位楽天とのゲーム差を0・5に縮めた。今季5度目の4連勝。4試合連続でお立ち台に上がった柳田は「奇跡です。プロ野球はそんな甘くないので、必死に食らいついてます。本当に運がいい」と、目尻を下げた。

 初回1死二塁で先制の中前適時打。連続試合安打記録を21に伸ばすと、3回には1死一塁から左越え15号2ラン。これで6月は8試合で早くも7本塁打。4試合連続本塁打を放った昨年8月以来、自身2度目の3戦連発だ。

 5月以降、工藤監督と毎試合行っている儀式が、結果にも結びついている。指揮官は試合前に柳田の前に来て自身の胸をなで「穏やかな心で打席に立ちなさい」と話すのが日課。柳田は「言われているの、僕だけですね」と苦笑いするが、その指揮官の教えを守り「穏やかな心でライナーを打つ」ことを徹底してきた結果が、交流戦での活躍につながっている。

 これで交流戦10試合を終え、打率4割2分9厘、7本塁打、20打点。打点はデスパイネに並ぶリーグトップの52打点で、交流戦が18試合となった15年以降の最多打点となるヤクルト山田の21打点も目前だ。打率4割2分9厘、5本塁打、10打点で交流戦MVPを獲得した15年をも上回るハイペースで結果を残しており、2年ぶり2度目のMVP獲得、そして交流戦史上初の3冠王獲得も決して夢ではない。【福岡吉央】

 ▼ソフトバンク柳田が先制の適時安打を放ち、6日ヤクルト戦から4試合連続勝利打点(V打)。4試合連続V打は13年李大浩(オリックス)が9月14~21日にかけてマークして以来で、ソフトバンクではダイエー時代の04年松中(7月19~23日)以来、球団13年ぶり。交流戦では全球団を通じて史上初めてになる。これで21試合連続安打。連続試合安打の球団記録は88年バナザードの28試合。