ロッテ柿沼友哉捕手(24)がスクイズでプロ初打点を挙げた。3-3の延長12回、1死一、三塁で投手に打順が回った。ベンチに残っていた最後の野手の柿沼に出番が来た。

 相手投手は高木勇。柿沼は「形はどうあれ、かえそう」と、初球から振った。外に曲がる球に空振り。カウント1-1から、再び同じ球を空振り。2ストライクと追い込まれた。ここでセーフティースクイズのサインが出たが、あわてなかった。「あの状況なので、(スクイズは)頭に入れてました。でも、サイン待ちはせずに、初球から振りました」。4球目、投手の前方にふわっと上げてしまったが、手前に落ちた。三塁走者のサントスを生還させた。

 15年育成ドラフト2位で入団。1年目の昨年7月に支配下選手となった。17日に1軍デビューしたばかり。「失うものは何もないと思って行きました。タイムリーが一番だけど、こういう形も出来た方がいい」と、ホッとした様子で話した。

 一時勝ち越しの打点だったが、チームは、その裏にサヨナラ負け。ただ、伊東監督は「ファームでも小技はできていた。あとは、どのカウントで仕掛けるかだった。一番難しいところ。昨日、試合に出たばかり。緊張しただろうけど、本人も自信になるでしょう」と、ねぎらった。