粘り勝ちだ。広島野村祐輔投手(28)が6回まで6安打2四球と苦しみながら、3失点にまとめた。立ち上がりから本調子とはほど遠い投球。失点を重ねながらも、粘りの投球で逆転勝利を呼び込んだ。5月16日DeNA戦(尾道)以来、約1カ月半ぶりの勝利で4勝目。チームは交流戦明け3連勝で貯金を今季最多19とし、2位阪神とのゲーム差も今季最大の6ゲームに広げた。

 ベンチで勝利の瞬間を見届けた野村は、約1カ月半ぶりの4勝目に胸をなで下ろした。6回3失点も、投球内容には不満が残った。2失点は2死から。3失点目は先頭打者への被弾だった。前回対戦時には少なかったチェンジアップを増やすなど工夫したが、最後まで立て直せないままマウンドを降りた。白星が転がりこんではきたが、大黒柱と期待される右腕に最後まで笑顔はなかった。

 「こんな投球だったので申し訳ない。なかなかチームを勢いづかせる投球ができていない。勝ち試合にしてくれた野手とリリーフ陣に感謝です」