巨人は広島戦の6年ぶりとなるビジターでのカード3連勝を狙い、ルーキー畠をプロ初登板初先発させたが、敗れた。2点の援護を受けたが、初回先頭にいきなり四球。平均1・3秒台と速くないクイックで田中に再三、盗塁を仕掛けられる。2死までこぎつけたが鈴木に左翼線二塁打を打たれ、スタートを切っていた田中に生還された。

 広島出身で両親も見守ったデビュー戦。「最初、ふわふわした感覚だった」。3回、丸に外角直球を中堅左へ運ばれた。「外野フライかと思ったが、これが1軍なんだなと」。結局、4回4失点で降板した。

 ドラフト2位右腕は昨年11月の右肘手術で出遅れたが、2軍で実績を重ね、9連戦の最中で1軍に呼ばれた。ローテ入りへ一発回答とはならず「(緊張は)言い訳にならない。自分の弱さが出た。クイックをしっかり練習します」と受け止めた。菅野、田口、マイコラス、山口俊に続く、先発を探し求めている。最速150キロで鋭いスライダーを投じ、才能は感じさせた。高橋監督は「いいボールもあり、楽しみ。細かいところは課題だけど初めて1軍で投げたからね」とプラス材料に目を向けた。上位再浮上へ、早期の人材発掘がカギだ。【広重竜太郎】