DeNAアレックス・ラミレス監督(43)が、変幻自在のローテーションで日本シリーズ進出をたぐり寄せる。21日、広島と2勝2敗で迎えるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)第4戦(マツダスタジアム)は雨天中止となった。先発が有力だった今永昇太投手(24)が今日22日にスライド登板が濃厚だが雨予報。ジョー・ウィーランド投手(27)とともに2本柱を流動的に動かすことで、広島撃破を狙う。

 もう雨が降ったぐらいで、ラミレス監督の心は揺るがない。試合開始予定1時間前、雨天中止が決定すると同時に投手コーチと綿密な打ち合わせに入った。先発投手の組み替えについて話し合われた模様で、同監督は「天気には逆らえない。お天道様とは議論ができないので、いいのか悪いのか分からないけど、いい方に転がると思う」。2勝2敗の五分の状況で天候に足踏みされても自信を見せた。

 今日22日も雨予報だが、当日になってみないと空模様は分からない。そのため、今永を流動的に動かすことが有力。先発に準備させながらも、2日連続中止となれば第5戦の24日にスキップ。天候にかかわらず、ウィーランドを23日に固定しておけば対応できる。「明日もどうなるか分からないが、中止の可能性が高い。2日休むと投手の使い方も変更するかもしれない。どうなるか分からないが、すごくいい方に転がるかもしれない」と、好転への自信を2度も口にした。

 CSではことごとく采配が的中してきた。井納の起用、乙坂の代打、捕手の交代…。前日20日には7人継投策で広島との勝敗を五分に戻した。ファイナルSに入ってからは、対広島3本塁打の投手ウィーランドを代打要員で、ベンチに待機させる奇策を準備。「天気を見てどう使うか決めたいと思う」。変幻自在の采配で、天気にも広島にも勝つつもりだ。【栗田成芳】

 ◆CSファイナルステージの主なルール 6試合制で、シーズン優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられ、全試合ホーム。延長戦は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻チームの勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。引き分けを除いた勝ち数が同じ場合はシーズン上位球団が勝者。悪天候などで25日までに試合を消化できなかった場合、その時点で勝ち数の多い球団が勝者。予告先発はパだけ実施。