中日森繁和監督(62)が30日、新外国人調査のため羽田空港を出発した。約3週間で米国、ドミニカ共和国、キューバを訪問。主力助っ人のチェック以外に育成選手にも触手を伸ばす。日本球界では珍しい、捕手との育成契約も考えていることが明らかになった。

 外国人捕手の育成契約は13年から2年間DeNAにいたモスカテル以来で、NPBでは過去に数えるほど。日本で活躍するにはハードルの高いポジションだが、青田買いで20歳前後の好素材を狙っている。

 指揮官の目的はメジャー級の先発投手の獲得が最優先。現地に派遣している友利編成担当らと合流し、情報を収集する。さらに、独自の人脈を持つドミニカ共和国で投打の即戦力候補を品定めする。育成捕手はドミニカかキューバで探す可能性が高い。

 今年、キューバから育成契約で招いたマルティネス投手、ウルヘエス外野手は日本式の指導で着実な成長を見せた。もちろん将来的な戦力としての期待がメインだが、中日経由で米球界に人材輩出する流れも出来上がるかもしれない。

 長期的視点で組織の再構築を目指す中日。11月の秋季キャンプをほぼ欠席する指揮官だが、多くの重要ミッションを課されている。【柏原誠】