ソフトバンク中村晃は5回2死一塁、フルカウントから138キロの直球をジャストミートした。右翼席中段への1号2ラン。「何とか粘って後ろにつなげようと思った」。笑顔でダイヤモンドを周回した。この日まで10打数1安打。第2戦(ヤフオクドーム)で決勝の右前2点適時打を放ったものの、敵地・横浜では2試合4打数無安打だった。14、15年の2度出場した大舞台ではいずれもホームランを放ったシリーズ男。ようやく当たりが出た。

 7回2死三塁の場面で4番内川が歩かされ、勝負された。エスコバーの直球に中飛。好機をつぶした。9回も三振に倒れた。「(7回は)ちょっと詰まりましたね。最後は打つ球がなかった。でもホームに帰れば雰囲気も変わるでしょ」。地元・福岡で悔しさをぶつけるつもりだ。