ロッテ井口資仁監督(43)が恩師から金言を授かった。3日、都内ホテルで自身の引退記念パーティーを開催した。97年にダイエーでプロ入りした時の監督であるソフトバンク王球団会長が来賓あいさつ。同じパ・リーグの指揮官となった教え子にエールを送った。

 王会長 良い監督には、ならなくていい。選手に「厳しいな」「難しいな」と思われてもいい。とにかく、やらせること。強烈な、少々強引な監督としてチームを引っ張って欲しい。

 監督歴代8位の1315勝を誇る王会長でさえ、監督時代を振り返り「もっと、やらせておけばよかった」と思うという。「良い監督と思われるということは、甘いということになる。厳しくやって、選手がボヤくようなね」と補足した。

 井口監督は王会長の言葉に意を強くした。今秋キャンプでは、例年より1時間早く練習開始。徹底的に振り込ませた。「とにかく、やらせてますからね。でも、やらせるだけでなく、自らやる練習スタイルを秋に作りました」と、井口流のプラスアルファも強調。王監督の下、練習から120%で振ったことが土台にある。「基本があるから、ソフトバンク打線は破壊力がある」。王者に負けないチームを築く。【古川真弥】