日本ハム栗山英樹監督(56)が、新キャプテン中田の理想像を名作野球漫画の主人公に重ねた。23日、UHBで生放送番組に出演。終了後、取材に応じ「(理想は)イガラシ君だね。普段は斜に構えているけど、やるときはやる」と、故ちばあきおさんの代表作「キャプテン」の3代目主人公の名を挙げた。

 連載当初、下級生だったイガラシは先輩に生意気な口をきき、嫌われる存在だったが、徐々にプレーで信頼を得ていく。最上級生でキャプテンに就任すると、チーム強化へ、厳しさを前面に出し、全国制覇を果たした。入団からヤンチャなキャラが定着していた中田も、来年は29歳。指揮官は「自分の数字に感動して涙を流させてあげたい」と、キャプテン就任でV奪回の“主人公”にと期待する。

 普段漫画を読まない中田は、指揮官の思いを伝え聞いても「キャプテン? 知らん。(漫画で)好きなのは『ろくブル』(ろくでなしブルース)かな」とピンとはきていなかったが、「しっかり全うしないといけない。選手みんなで協力して強いチームを作っていきたい」と、思いは届いている。栗山監督は「(中田の活躍が)チームの浮沈を握っている」と断言する。投打の柱だった“オオタニ君”が卒業した来季、新キャプテンがチームをハッピーエンドに導く。【本間翼】