昨年の関甲新秋季リーグ戦で最多となる7季連続優勝を飾った上武大が8日、群馬・伊勢崎市内の同大グラウンドで始動した。

 選手164人の大所帯は全員でアップをスタート。息がそろうまで、谷口英規監督からは「やり直し」の声が飛んだ。阪神ドラフト4位の島田海吏外野手(21)ら主力だった4年生が抜け、谷口監督は「今年は1歩ずつ足元から固めていかないといけない。3月の終わりには、選手たちが勝負師の顔になっているように期待する」と見据えた。

 チームをけん引する上でキーマンとなるのが今秋ドラフト候補の吉田高彰捕手(3年=智弁学園)だ。指揮官にも「最近では珍しい、キャッチャーらしいキャッチャー」と言わしめる。二塁送球1・8秒台を誇り、50メートル走は6秒0。2年夏には大学日本代表入りを果たした。智弁学園では巨人岡本と同期で、年末に帰省した際に再会を果たした。吉田は「プロを目指したい。年末に家族や地元の友達に会い、みんな期待してくれていた。その期待に応えられるよう、今年は特に打撃を頑張る。軸をぶらさないで、フルスイングを心がける」と決意した。

 最速144キロ左腕の寺沢星耶投手(3年=佐久長聖)、昨春に左肩痛を発症し、トータルで満足のいく投球ができなかった。「接戦で投げて負けたのは何か1つ足りないからだと思う。悔しさを返して、チームを日本一にしたい」と言った。