絶対的守護神に進化する。DeNA山崎康晃投手(25)が10日、神奈川・厚木市内で石田、三嶋、熊原との合同自主トレを公開。さらなる飛躍に向け「1イニングだけじゃなく、続けて任せてもらえる体をつくる。(チームの)信頼を得て、回またぎにも挑戦していきたい」と力を込めた。

 悔しさと自覚が源にある。昨年の日本シリーズ第6戦。1点リードの9回に登板し、内川に同点弾を許した。対してソフトバンクのサファテは9回から3イニングを無失点。サヨナラ負けで歓喜の輪を見つめ、「相手の抑えの強い壁があった」。痛感したクローザーの力の差。「変わっていかないといけない。甘えてばかりいられない」と、屈辱を雪辱への力とした。

 昨季の回またぎは同シリーズ第5戦の1度だけ。8回2死から1回1/3を無失点に抑え「あの経験を力に変えていかないと」。今オフは下半身の再強化に力点を置き、この日は標高284メートルの白山登りからスタート。練習の締めくくりは坂道ダッシュだった。「山登りは原始的かもしれないですが、いいトレーニング。ここからもっと追い込みます」。目指すのは、リーグ制覇からの日本一だけ。「『また山崎がくるのか』。そう言われる投手になりたい」。今季は、9回だけの男じゃない。【佐竹実】