元楽天の山崎武司氏(49)が12日、東京・代々木で行われたプロアマ合同の指導者講習会に打撃の講師として参加。DeNA筒香に打撃アドバイスした時のエピソードを披露した。

 引退後の14年に筒香の打撃練習を見た際に「なぜバットのヘッドを寝かせて構えているの?」と質問。筒香は「バットが出やすくするためです」と答えたという。山崎氏は「それだとインパクトで力が抜けてしまわない? ヘッドを投手側に入れた方が飛ぶよ」とアドバイスを送ったそうだ。山崎氏はバットを立てて構えていたが晩年、投手側に入れてそこからトップを作る予備動作を入れた方がボールが飛ぶ感覚をつかんだという。それが07年に39歳で取った本塁打王につながった。

 そんな経験からアドバイスを送ったのだが「筒香は半信半疑だった」という。ところが翌15年の春季キャンプで松井秀喜氏から打撃指導を受けた際に、山崎氏と同じことを松井氏にアドバイスされたという。「(ヘッドを入れた方が飛ぶことが)確信に変わりましたね。筒香も松井に一緒のことを言われてやっと僕のことを信用してくれたと思います」と話していた。

 筒香は14年に22本、15年に24本、16年には44本で本塁打王。今季は28本止まりだったが「日本の4番」としてWBCにも出場した。