ソフトバンク福田秀平外野手(28)が22日、大谷ロスをきっかけに「すり足」の新打法へチェンジする。米大リーグのエンゼルスへ移籍した大谷から、昨季打率4割をマーク。2年連続で本塁打を浴びせるなどキラーぶりを発揮していた。だが、大谷が海を渡るのと時を同じく? パンチ力よりも確実性を高めることを選んだ。

 「昨秋に工藤監督や打撃コーチからすり足にしてみようと言われた。今まで左足を大きく上げると目線のブレも大きかった。今はブレも少ないし、しっくりきている」

 高く上げていた右足はほんの数センチしか上がらない。高く上げていた腕のトップの位置も低くし、より最短距離で打てるように工夫した。現在、福岡市内で自主トレ中で1日に多い時で300球フリー打撃で打ち込む。昨年よりも低い打球が増えていると、本人も手応えをつかむ。

 「手本は楽天の銀次さん、日本ハムの近藤です。球にコンタクトするだけ。打つところだけに力を入れる。今までのカーンではなくパチンって感じですね」

 バットも手元を重くした扱いやすさ重視のバットに変えた。春のキャンプではサンドバッグを持参して、インパクトの時に力を入れる感覚を体に染みこませる。

 昨季は自身では自己最多となる104試合に出場だったが、主に守備固め、代走で起用されていた。「今はスタメンで出られるとは思っていない。途中出場での1打席を大事に、レギュラーを虎視眈々(たんたん)と狙っている。すべてでキャリアハイ、打率は2割8分が目標」と、上林、長谷川勇らの右翼手争いにも参戦する。06年高校生ドラフト1位がプロ12年目に定位置奪取を狙っている。【石橋隆雄】