場外5発からのアクシデント勃発だ。日本ハムのドラフト1位、清宮幸太郎内野手(18=早実)が22日、2軍キャンプ地の沖縄・国頭で2日連続のフリー打撃を行った後、腹痛を訴えて練習を切り上げた。名護市内の病院で、急性胃腸炎と診断された。フリー打撃では、51スイングで場外弾5本を含む12本の柵越え。まさかの早退劇で、明日24日の中日とのオープン戦(北谷)で予定されていた実戦初打席も見送られる可能性が高まった。

 異変は、フリー打撃後の守備練習、三塁側でのノック中に起こった。突如、大きな体を縮めてうずくまった。金子内野守備走塁コーチに「おなかが痛いです」と訴えると、トレーナー陣とともにベンチ裏へ。練習前から違和感があったという。クラブハウスで身支度を整えると、谷ヘッドトレーナーに付き添われ、名護市内の病院へタクシーで直行。急性胃腸炎と診断され、点滴など治療を受けた。

 連日のフリー打撃では、異変を感じさせない打球を飛ばしていた。左右の打撃投手を相手に、51スイングで12本の柵越え。場外には5本を放り込んだ。13スイング目の1発が約10メートルの右翼防球ネットを越える135メートル弾。打撃ケージ後方で、初めてフリー打撃を見つめた中田は「力もあるし、あれくらい飛ぶのは当たり前。柔らかい打撃をしているなと思った」と太鼓判を押すほど、体調不良とは思えない頼もしい姿を見せていた。

 負傷した右手親指の影響で、前日21日にプロ入り初の屋外フリー打撃を始めたばかり。翌日の離脱に、国頭から約50キロ離れた赤間で韓国サムスンとの練習試合に臨んでいた栗山監督は「いろいろ精神的にも疲れていたと思う。(前日21日に)打てたことでホッとしたのかもしれない」と、心情をおもんぱかった。

 今後のスケジュールも変更を余儀なくされそうだ。明日24日の中日とのオープン戦(北谷)で実戦初打席が想定されていたが、仕切り直すことが濃厚。今日23日の楽天との練習試合(金武)もチームに同行予定だったが、当日朝の状態を見て判断される。まずは体調を戻すことに専念する。