中日松坂大輔投手(37)がオープン戦最終戦に先発し、5回3失点で開幕前最後の登板を終えた。

 オープン戦は3度目。中日はこの試合、シーズンを見据えてDH制度を使わず、初めて「9番投手」で出場した。5回、100球をメドにマウンドに上がった松坂は移籍後最多の93球を投げた。快調な立ち上がりだったが、次第に制球が乱れた。4回に4安打を集中されて3失点。最終5回は3人で切り抜けた。6安打、3四球、3奪三振の内容だった。注目された打撃では2打席で二ゴロ、遊ゴロだった。

【1回表】

 ワインドアップからの投球。1番荻野はカウント2-2からの142キロで平凡な二ゴロ。2番藤岡裕はカウント2-2からスライダーで遊ゴロ。3番中村は1ボールからの136キロで右飛。3者凡退で順調な立ち上がりを見せた。この回13球。

【2回表】

 4番井上はカウント1-1から139キロの内角シュートでバットをへし折り、遊撃への力ないハーフライナー。5番鈴木にはカウント3-1からの141キロをはじき返され、左中間真っ二つの二塁打。初めて走者を背負う。6番菅野はフルカウントからの7球目、スライダーを右飛に打ち取る。二塁走者鈴木がタッチアップしたが右翼平田の完璧な返球で併殺。1安打無失点。この回15球(計28球)。

【3回表】

 7番福浦は西武時代に対戦経験が多かった打者。カウント1-2からの134キロはバットの先に当たり、平凡な左飛。8番田村は4球連続ボールで四球。9番加藤への2球目に二盗を許す。4球目には捕手松井雅が投球をこぼすのを見て田村が三塁を狙ったが、これはアウト。2死走者なし。加藤はフルカウントからのスライダーが外れ四球。1番荻野への初球に二盗。カウント3-1からの5球目のスライダーを打ち返した打球は松坂の足元へ。とっさに右足を出した先を抜け、回り込んだ遊撃京田がさばいた。2四球と2盗塁を許したが無失点。この回19球(計47球)。

【3回裏】先頭打者で松坂が移籍後初めて打席に立つ。右腕酒居に対し打ち気のある構え。見逃し、ボールからの3球目141キロを強振したが二ゴロに倒れる。

【4回表】

 苦しい投球で3点を失った。2番藤岡裕は2ストライクからの3球目、内角低めの142キロをうまく打たれ、中堅右への二塁打。3番中村はカウント1-2と追い込んだが、振らせにいった外角低めのカットボールをうまく拾われ、右前打。連打で無死一、三塁。4番井上への初球に二盗。無死二、三塁のピンチに。井上はカウント2-2からの7球目、外角138キロで空振り三振。だが、5番鈴木には1ボールからの2球目の膝元カットボールをとらえられ、右翼線二塁打。先制の2点を失った。6番菅野はフルカウントからの7球目、ボールになる内角低めのカットボールを振らせて三振。2死二塁。7番福浦にはカウント2-1からの外角140キロを打たれ、左翼越えにこの回3本目の二塁打。3点目を失った。捕手松井雅と内野陣が初めてマウンドへ。8番田村への4球目、138キロがワンバウンドし、暴投。フルカウントから外角スライダーが惜しくも外れ、四球。2死一、三塁。9番加藤はカウント2-2からスライダーで空振り三振。この回、4安打3失点1四球。39球(計86球)。

【4回裏】

 2度目の打席は2点を返してなお2死一、二塁のチャンス。フルカウントから6球目の141キロを打ったが、遊ゴロ。同点打を期待した場内からは大きなため息。

【5回表】

 3巡目。1番荻野は初球のスライダーを打たせて左飛。2番藤岡裕にはカウント2-1から低めのカットボールを拾われ、右前打。3番中村の初球に藤岡裕がスタートを切ったが松井雅が好送球で二盗阻止。続く2球目の139キロを打たせて二飛。松坂は4回の乱調から立て直した。この回7球(計93球)。