ソフトバンクが北の大地で手痛い連敗を喫した。2位日本ハムに6連敗で、ゲーム差も5に。今季の対戦成績も4勝11敗と大きく水をあけられた。先発摂津が奪われた初回の3失点を最後まで跳ね返すことができなかった。

 今季初登板だった日本ハム先発の杉浦を打ちあぐねた。4回まで完全投球され、5回先頭のデスパイネが死球で出塁するも後続が倒れた。くしくも、13年ドラフトの外れ1位で指名し抽選で逃した右腕に5回無安打と封じ込まれた。頼みの柳田も2度の対戦で凡退し「まっすぐが良かったですね。あっちの球が良かったというだけ」とお手上げだった。この日は達川ヘッドコーチが体調不良のためベンチ入りを外れた。6月中旬から1人体制だった打撃コーチを2人ベンチに入れていたが、打つ手がなかった。

 2点差の9回には日本ハムの抑え石川直から無死二、三塁と攻めた。今宮の犠飛で1点を返したが、二塁からタッチアップした長谷川勇が三塁で刺されてアウト。工藤監督のリクエストも実らず、2戦連続であと1点が届かなかった。

 首脳陣が重要視していた、後半戦開幕からの6連戦。西武、日本ハムとの上位対決だったが、すでに2勝3敗。勝ち越しは消えた。だが工藤監督は言い切った。「必ず好転しますよ。うちはこのままずっと、ズルズルいくようなチームじゃない。8月、9月に必ず上位を倒して、上に上がっていきたい」。昨季王者の意地を見せる。【山本大地】