苦しい今こそ競争だ! ソフトバンク工藤公康監督(55)が23日、チームに危機感と競争意識を持つことを訴えた。約2カ月ぶりに貯金0の勝率5割で迎える今日24日ロッテ戦(京セラドーム大阪)を前に札幌から空路で移動。炎天下の大阪で投手練習を見守り、口調は熱を帯びた。

 工藤監督 プロ野球の世界には競争が必ずある。しっかりと競争してもらいたい。

 特にメッセージを向けたのは先発投手陣だ。連敗中のここ4戦は先発が早い回で失点し、苦しい展開を強いられた。今日先発の千賀も、前半戦は故障離脱が相次ぎチームの期待に応え切れてはいない。石川もシーズン序盤は好調だったが、前回17日西武戦に勝つまで約1カ月半勝ち星から遠ざかっていた。

 21日に3軍で合流後初登板した新外国人左腕ミランダについて工藤監督は「今のところは先発で考えている」。次回は26日ウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で、2イニングだった前回より球数を増やす予定。状況次第では6連戦となる31日からの週で1軍デビューの可能性もある。また、右肩を痛めていた東浜も2軍調整中。「今、上にいる人たちも、そういうメンバーが来れば投げられないこともある」と、工藤監督は危機感をあおった。

 敗れれば借金生活の正念場。首位西武までは6・5ゲーム差ある。工藤監督は「みんなが同じ気持ちで戦えれば、ひっくり返すことができる」。いま1度、戦う集団に生まれ変わる。【山本大地】