今季最長の試合時間5時間45分をかけた試合は、延長12回引き分けに終わった。2点を追った延長11回1死一、三塁で、今宮がロッテの守護神・内から同点の適時三塁打。今季初の5連敗、4月11日以来の借金生活転落の危機だった。ソフトバンクが球宴以降に借金を抱えるのは、最終順位4位だった13年以来5年ぶり。3位ロッテとの直接対決で粘り腰を見せたが、12回に加治屋がロッテ井上に再び勝ち越し弾を打たれた。

 それでもホークスはあきらめない。その裏、先頭のデスパイネが失策で出塁し、1死一、三塁の好機をつくった。松田の飛球を背走した二塁の中村が捕球。デスパイネの代走で出た三塁走者・川島がスキを突いて、同点のホームイン。土壇場で追いついた。

 試合中、気がかりなこと起きていた。柳田が首痛で途中交代した。朝から違和感があったが、4回の守備で悪化し、まだ同点だった8回の守備からベンチに下がった。現状では病院に行く予定はなく、明日以降の出場については当日の状態を見て決めるが、チームにとっては心配な状況だ。

 柳田はこの日も初回に中前打を放ち、デスパイネの21号2ランで生還。3回には左中間へ24号ソロを放った。「自分のタイミングで、自分のスイングができました。追加点が欲しいところで、打ててよかったです」と手ごたえを口にしていた。現時点でいずれもチームトップの3割5分5厘、24本塁打、67打点、16盗塁と奮闘。最終盤は、ベンチで戦況を見守った。攻守ともにチームの軸。深刻な状況につながることだけは避けたい。【山本大地】