中日松坂大輔投手(37)が驚異の粘りを発揮して復活の4勝目を挙げた。

 6四死球を与えながら5回2失点と粘った。6月8日に古巣ソフトバンクに勝って3勝目を挙げて以来、55日ぶりの登板だった。

 2回、3回と1点ずつ与えたが、3回までに8残塁。4-2とリードを守ってバトンを渡した。お立ち台は2発6打点の高橋周平内野手に譲った。

 「野手の方に助けられながら、なんとか粘って投げることができました。次回はもう少し長いイニングを投げたいです。結果的に勝てたけど、自分では何もできなかった。勝たせてもらいました」と感謝した。

 ナゴヤドームがざわめいたのは5回の攻撃。すでに94球を投げていたが、そのまま打席に立った。だが6回のマウンドには佐藤が上がった。野手を温存したいベンチの作戦だった。

 試合後に松坂が内幕を明かした。打席に向かう前に森監督から交代について話を振られ、1度は「行きます」と伝えた。ただ、指揮官は「今日はあんまりよくないだろう」と話し、それに対して松坂は「自分から、もういいですとは言えません」と伝えたという。一任された格好の森監督は「じゃあ、まだ代打を使いたくないから打ってから代われ」と判断した。

 森監督は会見で「今日は野手を1人減らしていたし、大輔の打撃を見たいお客さんもいるだろうし」と説明した。