阪神メッセンジャーが余裕たっぷりに119球を投げ込んだ。

 3-0の7回。2死から連打を浴びて一、二塁。打者はロペス。久しぶりのピンチだったが強気に速球ばかりを選択。ボールが3球続いたが、4球目も直球。打ちにきたロペスはミスショットで遊飛に。振り向けばスコアボードには「0」が7個並んでいた。

 「一番自信があったのが直球だったので続けたんだ。チャモ(ロペス)に助けられたところもあったね。必要なときに狙ったところに投げられたと思う」

 DeNAには今季6戦全勝になった。防御率は0・80。横浜スタジアムでも4試合で防御率0・60。「何でか分からない。分かっていたらほかのチームにも同じ投球をするよ」。5番宮崎は今季19打数無安打と完全に封じている。

 チームは3位に浮上し、金本監督は「今日の調子で7回を0点というのは二重丸もいいところ」と11勝目を挙げた右腕に最敬礼。ちょうど1年前の8月10日。打球を受けて右腓(ひ)骨を骨折した。助っ人はスマホで日付を確認すると「全然知らなかった。それは過去のことだからね」。シーズン終盤を棒に振った昨年の分まで、フル回転の夏にする覚悟だ。【柏原誠】